左右を瞬時に判断できない「左右盲」

健康

右と左
「皆さま、左手の手のひらを見てください」

こういわれた時、右か左かどちらの手を出せばいいのか迷う人が一定数います。
左右が瞬時に判断できないことを「左右盲」や「左右失認」と呼びます。



原因
原因の一つに挙げられるのは脳の怪我や病気です。
左右失認は、成人では脳卒中や頭頂葉の損傷などに合併して起こる場合があります。
これはゲルストマン症候群といって、字の書き取りができなくなる「失書」、計算ができなくなる「失算」、指定された指を示せない「手指失認」、左右が分からない「左右失認」の4つの症状が現れます。

しかし、病気でも発達障害でもないのに左右が分からなくなる場合もあります。
はっきりとした原因は特定されていません。

左右盲は左利きの人に多いとも言われています。
日本では当然のように利き手は右手として設計されている物が多くあります。
はさみや駅の改札口、トイレットペーパーの位置にギターやゴルフクラブ、なんでも右利きの人が使いやすいように設計されています。
左利きの人にとっては「お茶碗を持つ方」「お箸を持つ方」という定番の言い方も、混乱を招く言い方です。
「右クリック」という言葉も、また理解を複雑にしています。
パソコンのマウスは、右手で持つこともできますが、左利き用に設定することもできます。
その場合ボタンが左右反転します。
当然のように右クリックと呼んでいる物も左クリックになってしまい初心者にはわかりにくいものとなります。
元々左利きで右手に矯正した人も同じです。
右利きとして生まれた人より、1段階も2段階も複雑な思考を伴って行動しています。
そんな左利きの人は、普段の苦労も相まって左右が分からなくなりがちです。




困ること
・視力検査
見えているのに伝えることができないときがあります。

・体操など
主に子供の学校生活などで起こることですが、「右向け右」と言われてもとっさに向くことができず一歩遅れることがあります。
踊りを踊る場面でも、振り付けを覚えるのが人より難しい場合があります。

・運転するとき
右・左も分からないのに、左折・右折と言われるともっと分からない。カーナビの音声に混乱させられます。

・医師
左右の臓器を間違えて取り出してしまうといった事故が起きたケースもあります。
ちょとこれはシャレになりませんね。




対策
覚え方はいろいろありますが、思い出す時間があると一歩遅くなってしまいます。
覚えるのではなく感覚で分かるように工夫すると良いです。

具体的には、必ず右手に腕時計やブレスレットを付けておく、右手の親指だけマニキュアを塗る、左手に指輪を付ける、車のハンドルなどに「右」「左」というシールを貼っておくといった、毎日のルーティンとして変化のない目印をつけておきます。
普段から意識しなくても自然と目に入るようしておき、いざという時目で見て分かるようにしておくのです。
特に車のハンドルのような、ミスをすると危険な場所には必ず貼っておくと良いでしょう。


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