ストライサンド効果
ストライサンド効果は、インターネット上で情報やデータを隠そうとする試みが、かえってそれを広める結果となる現象です。この効果は、2003年にアメリカの歌手で女優のバーブラ・ストライサンドが自宅の写真が掲載されているウェブサイトを非公開にしようとした際に起こったことから名付けられました。
バーブラ・ストライサンドは、カリフォルニア州の海岸線にある彼女の邸宅の写真が含まれているオンラインの地形調査プロジェクトを非公開にしようとしました。しかし、この試みが逆効果となり、彼女のプライバシーを侵害するという事実が広く注目されることとなりました。結果として、彼女が非公開にしようとした写真はますます広まり、その写真がオンライン上で共有されることとなったのです。
このような効果は、本来非公開にするべき情報が逆に注目を集め、広まるという特徴があります。これはしばしば、不利な情報や不適切な情報がオンライン上で拡散される際に起こります。
人々の興味
私も思わず「バーブラ・ストライサンド」で検索してしまいました。
隠されると興味を持ってしまいますよね。
出てきたのは自宅の航空写真で、スキャンダル写真ではありません。
今の時代だともっとすごいスキャンダルが載っていてもおかしくないですが、申し訳ないけど「なんてことないただの豪邸か」という感想です。
とはいっても、拡散によってファンが押しかけてきたりすると危険な目に遭う可能性もあり、安心して住めなくなってしまいます。
裁判を起こすのは当然かもしれません。
結末
裁判の結果は、バーブラ・ストライサンドの敗訴となりました。
相手の写真家が言うには「このサイトはストライサンドについてのサイトではない。カリフォルニアの海岸についてのサイトで、たまたま彼女が、そのわずかな一部を所有していたに過ぎない」とのことです。
そして、相手の訴訟費用までを支払うことになりました。
残念ながら、無駄どころかマイナスな裁判になってしまいました。
そして、現象に対してこの女優の名前まで使われてしまうようになってしまいました。
この写真、実は訴訟前はたった6回しかアクセスがなかったんですって。
そのうち2回は自分の弁護士。
それが、42万人以上に閲覧されてしまったというのだから、藪をつついて蛇を出してしまった感じですね。