記憶のゆがみ『マンデラ効果』

心理

マンデラ効果とは


マンデラ効果は、誤った情報が広まり、それが人々の記憶に誤って定着する現象を指します。
例えば、ネット上で拡散される都市伝説や陰謀論などがその典型的な例です。
この用語は、南アフリカの政治家であるネルソン・マンデラが1990年代初頭に亡くなったという誤った情報が、多くの人々の記憶に刻まれたとされることから名付けられました。
マンデラはその後1990年代半ばまで生存しており、実際にはその後20年以上も生き続けましたが、人々の記憶には彼の死が定着してしまったというのがこの現象の例です。





マンデラ効果の例


キットカットのロゴ

キットカットのロゴは「Kit Kat」の間にはハイフンがないという記憶を持っている人が多いが、実際にはハイフンが存在する。



ピカチュウのしっぽ

ピカチュウのしっぽの先は黒かったという記憶を持っている人がいるが、実際にはしっぽの先は黄色。



おさるのジョージのしっぽ

アニメのジョージにはしっぽは描かれていないが、しっぽがあったという記憶を持っている。



恵の右上の点

昔は恵の右上に点が付いていた気がすると思う人が大勢いるが、実際は今も昔も点はない。





マンデラ効果はパラレルワールドだという説


マンデラ効果とパラレルワールドを結びつける説は、ある意味でSFや超常現象に関連する興味深い仮説の一つです。
この説によれば、人々の記憶が一致せずに異なる情報が広まることは、実際には異なる並行世界が干渉し合っているからだ、というものです。


この考え方では、マンデラ効果は単なる記憶の誤りや社会的な影響によるものではなく、実際には複数の並行世界が交錯していることによるものだと解釈されます。
例えば、ある人がある事柄に関しての記憶が違うのは、その人が異なる世界から来た存在であり、それぞれの世界での出来事が微妙に異なるからだ、というわけです。


ただし、このような説は科学的な立証がなく、あくまでSFや超常現象に関する興味深いアイデアの一つに過ぎません。
そのため、マンデラ効果がパラレルワールドと関連しているかどうかは、科学的な立場からは議論の余地があります。





記憶のゆがみはこれから増える


マンデラ効果とインターネットの関係は非常に密接です。
インターネットの普及により、情報が瞬時に世界中に拡散されるようになり、誤った情報も同様に広まる可能性が高まりました。
その結果、マンデラ効果のような現象がより顕著になっています。


インターネット上では、都市伝説や陰謀論などの誤った情報が簡単に拡散されます。
特にソーシャルメディアプラットフォームでは、情報がユーザー間で瞬時に共有されるため、真偽を確認せずに情報を信じる人々が増える傾向があります。
その結果、間違った情報が定着し、マンデラ効果が発生する可能性が高まります。


また、インターネット上の情報は簡単にアーカイブされ、検索エンジンを通じて長期間にわたってアクセス可能です。
そのため、誤った情報が一度拡散されると、後から訂正されてもそれが広まった記憶が消えることは難しいという側面もあります。


インターネットの利便性や情報の拡散速度は、一方で知識や真実に対する注意深いアプローチを求める重要性も高めています。
情報を受け取る際には、信頼性のある情報源からの情報であるかを確認し、検証を行うことが重要です。




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